世界遺産

それは日光!!

「眠り猫」も語り出す、世にも珍しい世界の遺産です。φ(..)メモメモ

(=^・・^=)Here we go!!!!

 

「吾輩は猫である。名前はまだ無い。寝ぐらは日光東照宮の鳥居をくぐってくねくねと階段を登りやっとたどり着く本殿の脇である。

吾輩は悲しい噂を耳にしている。東京の方にはネズミの城があり踊るネズミがいて、かわいい名前で呼ばれて欣喜雀躍しているそうである。われわれ猫族の捕食動物が人間様にちやほやされている姿を思い浮かべるだけで眉間にシワが寄り思わず目が開いてしまいそうである
ここに来る人間様は国宝の吾輩のことをニコちゃんとかコロちゃんとか名前で呼ばない。代わりに、「あっ、ここにいた!眠り猫だ」などと大騒ぎするだけである。吾輩は不愉快だ。眠り猫だと!
単に見た目をそのまま表現しているに過ぎないではないか!
人間様の世界にも「考える人」と言う名前のない塑像の悲劇があるらしいではないか。同情を禁じ得ないのである。
それに、吾輩は断じて眠ってはいない。ご主人様に命令されて目を閉じているだけである。昼間眠ると夜眠れなくなるので本当のところ薄目を開けて人間様を観察しているのである。
最近吾輩を見にくる人間様がやたらと多くなった。口々にお経を唱えるように「セカイイサン」と言っているが、何のことやらさっばり分からない。知らない言葉をしゃべる人間様も群れをなして近寄ってくるようになった。流行り病かなにかであろう。

 

 

 今日は平成29年11月10日金曜日である。猫族SNSニャンちゃんねるによると埼玉県川越市の西川病院デイケアご一行様ご来場の日である。どんな人間様が来るのか楽しみである。おお、猫族のツイッターであるピーチクパーチクによると一団が11時30頃マイクロバスでレストラン丁田屋に到着したらしい。写真もあるではないか。

 

 

なんだなんだ、ゆばの御膳や舞茸そば、天丼、鉄火丼、和風ハンバーグ、豚肉生姜焼きが並んでいる。こんな美味しそうなものを食べるのか。

 

 

 

あっ、これはいかん、よだれがたれてしまったぞ。助かった。人間様は誰も気付かなかったようである。なにせ吾輩は体長21cmである。よだれも霧の一粒位でしかない。よだれ猫にならずに済んだ。
ピーチクパーチクに新しい情報だ。
誰かがライスのおかわりをしたらしい。つわ者がまじっているな。写真には目のまわりが黒いスサノオノミコトのような人間様が見えるぞ。あれがかの有名な西川病院の事務長か!大歓迎。大歓迎。
どうやら宴会もおわったらしい。
ここで温泉でゆったりまったりしたい人間様は「やしおの湯」に向かうのか。

 

 

また、情報が来た。残りの人間様が東武観光センターに到着したらしい。この先、二荒山に向かう人間様と東照宮に挑む人間様と別れることになっている。

 

 

東照宮へは18人の人間様が歩きだしたとのことだ。早く来い来い西川様よ。
本日もまたすごい数の人間様が見物に来ている。平日だというのに、旗を持って赤や青の服を着た人に引き連れられて人間様がぞろぞろと歩いている。立ち止まってゆっくりと眺める余裕などなく通り過ぎてゆくのだ。吾輩も同様である。吾輩はとにかく小さいので目につきにくいのか、「眠り猫この上です↑」と赤い文字で張り紙がしてあるくらいだ。人間様は吾輩に両手を差し伸べる。餌でもくれるのかと思いきや、スマホで写真を撮ってさっさと去って行く。吾輩のお腹は空腹でグウグウ鳴る。

 

 

おやおや、向こうの方にサングラスを後ろ前に掛けたスサノオノミコトが見えるぞ。従者は5人しかいない。残りの人間様はどこにいるのだ。この人ごみだからもう迷子になったに違いない。仕方あるまい。
あっと言う間に近づいてきたぞ。若い女の子が写真を撮ろうとしている。ウインクでもしてあげようか。いかん、いかん。そんなことをしたら400年の伝説が崩壊してしまう。女の子は無事吾輩の写真を撮れたようだ。キャッキャッと喜んでいる。吾輩も嬉しい。なんだかだしてる間にスサノオノミコトが吾輩の下を通り抜けて階段を登り始めたぞ。
階段の上にはご主人様のお墓がある。たどり着けるかな、急な階段は207段もあるぞ。どうかご無事で行ってらっしゃい。

 

 

 

ややあってスサノオノミコトの一団は階段を下ってきた。よく見るとおねえ様が脇を抱えられているぞ。膝が笑ってしまっている。つぶやきの声が聞こえる。
「もう二度とこんなところには来たくないわ」
よく考えて下さいよ、人間様。日光東照宮は山の中の権現であるぞ。そこの階段を登るとはまさしく登山と同じ。覚悟が必要である。
その後スサノオノミコト達はおみくじを引いたらしい。ミコトの運勢は末吉で金運はまったく期待できないと判明した。ミコトはこの日初めて悲しそうな顔をした。
陽は西に傾き始めた。そろそろ西川病院御一行様は帰路に着く時間である。境内でちりぢりになった一団は携帯で迷子探しをしている。やっと見つかったようだ。お土産を買って三々五々マイクロバスに向った。お気おつけてお帰りなさい。

 

 

人間様が去った日光東照宮はすっかり暗闇に包まれている。
さあ、これからが吾輩達の出番だ。「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿は有名であるが、実はもう一匹いるのだ。本殿の奥の間に「食わざる」と言うボス猿が鎮座している。ゴリラのようにでかい。昼間は両手て口を覆い「食べません」の態をしているが、夜な夜な三猿以下子分どもを従えて街へ繰り出て昼間人間様が残した食べ物を片っ端から食い漁るのである。もちろん、吾輩もその端くれである。こうして、日光東照宮の食物連鎖と景観秩序が維持されているのである。

 

 

嘘だと思うのならば、勇者よ、丑三つ時あたりに参られよ。
                                   国宝 眠り猫より」

 

 

今回の素晴らしい文章は、デイケアの文豪こと「眠り猫」さんに書いて頂きました☆彡

「眠り猫」さん、ありがとうございました~~~~~~(●^o^●)

さすが世界遺産、すごい人ごみで大変でした。。。

階段は大変でしたが、やはり見応えがありますね!!!

事故もケガもなく、良い遠足でしたかね???www

次回はマタタビをもってうかがいますね~~~~~(^◇^)

ではでは、来年はどこへいくのやら~~~~~~~~

おあとがよろしいようで~~~m(__)m