心理室ではさまざまな気分転換やセルフケアの方法をご紹介してきましたが、疲れている時や気持ちが沈んでいるときは、これらの方法をなかなか思い出しにくかったり、楽しめることがあること自体を忘れてしまったりするものです。そんなときのために、リストを作っておくのも方法です。

「気分転換リスト」づくりのポイント

「ホッとできること」「スッキリすること」「楽しめること」などできるだけ具体的に書いてみましょう。「旅行に行く。」「カラオケをする。」「友達と会う。」などばかりだと今回のような外出自粛の時に困ってしまいます。外で行うこと、家の中で出来ること、誰かと一緒に行うこと、一人でできること…など幅広い内容を書き込んでおいた方が便利です。リストを作るときには、「できるだけ具体的に書くこと」「幅広い内容を盛り込むこと」がコツです。

「大好きなケーキを食べる」や「お風呂にゆったりつかる」でも大丈夫。「自分が頑張っていることをほめてあげる」「つかれた!とつぶやいてみる。」などはお金もかからず、一人でもできます。「そんなこと?」と思うかもしれませんが、小さな方法であるほど、すぐに実行できるといういいところがあります。

「気分転換リスト」を活用するには?

リストを作ったら、目につきやすいところに置いておきましょう。毎日必ず座る場所やよく手にするスマホに入れておくのも方法です。嫌なことがあった時、落ち込んでいる時、疲れてしまった時には気分転換することを忘れてしまいがちなので、そんな時には、この「リスト」を見てみましょう。そして、出来そうなことがあったら1つでもいいのでやってみましょう。

「ストレスに備えるリスト」づくり

余裕があったらストレス・リストも作っておくと便利です。なんとなくストレスを感じているとわかっていても、疲れている時には、自分が何にストレスを感じるかは意外と気づきにくかったりします。どんなことにストレスを感じやすいのか、ストレスを感じると心や体にどんな変化が起きやすいのか、リストを作ってみましょう。

まずは、自分がストレスを感じやすい場面のリストを作ってみましょう。

「予定通りにものごとが進まない。」とか「気が合わない人と話をしなくてはならない。」「誰かから嫌なことを言われた。」「ルールを守らない人がいる。」「責任の重い仕事を任された。」「やらなくてはならないことがたくさんある。」「急な予定変更があった。」などストレスを感じる場面は人それぞれです。小さなことでも自分がストレスに感じることがあれば書きだしてみましょう。

ストレスに感じた時に、心や体にどんな変化が起きるか書きだしてみましょう。

「夜眠れない。」「食欲がない。」「気分が落ち込んでいる。」「頭痛がする。」「肩がこる。」「いつもは気にならない他の人のちょっとした言葉に傷つきやすくなる。」など。リストを使うと、「自分が今ストレスに感じている状態だ。」とか「ストレスが重なっているので休みや楽しみが必要だ。」ということを客観的に意識しやすくなるかもしれません。

「ストレス・リスト」でストレスが溜まっていることを自覚したら、「気分転換リスト」でリフレッシュしましょう。